2021/03/09

ご挨拶|はじめに

ストレージと IT 関連の情報を取り扱うブログ「Storage & IT」です。


これまで、「ワイヴァンアイエス研究所」ブログに掲載していた ITインフラ、ストレージシステム、バックアップ/リストア関連のカテゴリーおよび Windows、macOS、linux、仮想環境といったカテゴリーの投稿はこちらのブログで扱うことにいたします。
どうぞ、 以前の「ワイヴァンアイエス研究所」同様、よろしくお願いいたします。

全ての投稿内容につきましては、投稿記事リストを用意していますのでそちらからご覧いただけます。


旧ブログ(ワイヴァンアイエス研究所)はそのまま存続いたします。まだアクセスは可能です。

当ブログに記載のすべての商標、商号、または製品名は、該当する各社の商標、商号、または製品名です。投稿記事は情報提供のみを目的として提供されており、ここに記載される内容は予告なく変更されることがあります。投稿記事は一切間違いがないことを保証するものではなく、いかなる他の保証や条件も提供するものではありません。この文書の使用によって直接的または間接的に生じた損害について、一切責任を負いません。

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2023/09/18

非構造化データについて経営幹部が知っておくべきことは?|IDC

UNTAPPED VALUE: What Every Executive Needs to Know About Unstructured Data

上記は、2023年8月に発表されたレポートです。

この投稿は、自分用として概要をまとめたメモになります。

レポートのタイトルから感じること

冒頭に冠されている ’UNTAPPED VALUE’ は、’眠っている価値’、’未だ利用されていない資源’、’未開拓の資源’などを意味することから、レポートでは、「非構造化データから得られるはずの価値の活用がまだ不十分」とか「十分に活用されていない非構造化データデータから得られる価値」を訴求したいのだと思います。

レポートの目的と調査方法について

  • IDC が Box 社の委託を受けて行った市場調査
  • 非構造化データの活性化と活用における先進的な組織とそのアプローチを深く理解する目的
  • 業種や地域を問わず、大規模および中規模組織の400人以上のビジネスおよび IT の意思決定者を対象
  • Box の顧客にも、データ収集、レプリケーション、管理、および利用に関する複数回のインタービューを実施
以下、レポートの Introduction(導入)の箇所から適宜抜粋、編集した概要をお知らせいたします。ただし、誤った理解を含んでいる可能性がありますので、内容を正確に把握されたい場合は、原文にアクセス願います(英語タイトルにリンクを埋め込んであります)。

状況

  • 2022年、組織が生成する非構造化データと構造化データの比率:9 対 1
  • その非構造化データの容量サイズ:57,280 EB
  • 2023年の非構造化データ容量(予想):28%増の 73,000 EB 超
‘73,000 EB’ の例えとして、『97兆個以上の配列決定されたヒトゲノムのデータ量、または、1年を通して、27億のスクリーンに1日24時間ストリーミングされるビデオの量に相当』という記述がありますが、想像を超える膨大な量です。

非構造化データ、すなわちコンテンツが含まれているドキュメントとは

発注書、製品在庫、輸出入記録、販売契約書、マーケティングコンテンツ、契約書、特許、映画の脚本、患者の治療記録、財務収益報告書や従業員業績記録、設計およびエンジニアリング文書、製品仕様書、製品ロードマップ

などであり、これらの中核をなしている。また、電子メール、会議の記録やメモ、プレゼンテーション、インスタントメッセージなどの人間のコミュニケーションの大部分を占めている。

現状の課題

非構造化データは「情報の金鉱」といえるが、価値を引き出すために分析されているのは半分だけであり、最初の使用後に複数回利用されるのは58%だけにすぎない。

組織が保有している情報の金鉱は、日常的に無駄にされたり放置されたりしていることになる。これは、組織をセキュリティリスクにさらし、生産性を向上させる最新の AI 機能でイノベーションを起こす機会を奪っている。

無数のアプリケーション、ツール、およびシステムでの作成、複製、保存、管理される非構造化データがサイロ化している。多くの組織には、ガバナンスとユーザーアクセスのニーズのバランスをとる統一的な非構造化データセキュリティのフレームワークがない。

AI の将来性と非構造化データの重要性

AI とML は目新しいものではなく、いまや多くの業務を支援するツールやアプリケーションに組み込まれている。

最近、生成 AI と呼ばれる AI の新しい分野が利用できるようになった。膨大なほとんどが構造化されていない一般利用可能なデータセットでトレーニングされた生成 AI モデルは、企業経営陣と利用者の想像力を魅了する。

このテクノロジーは、働き方やマシンとの関り方を変えると期待され、すでにクリエイティブなコンテンツ、自然言語処理(NLP)ベースのチャットボット、テキストとビデオの分析、その他無数のユースケースの開発に影響を与えている。

テクノロジーの導入を検討していない組織は、わずか3%

  • すでに組織内に生成 AI を導入、27%
  • 一部の分野で生成 AI を導入、38%
  • 積極的に生成 AI を検討、19%
  • 生成 AI を検討中だが未実行、13%

レポートの概要はここまでにいたします。全体的に、生成 AI の活用が重要視されているようです。

他にレポートには調査結果のグラフも含まれています。それらの項目と質問のみを紹介しておきます。

生成 AI のインパクト

生成 AI の活用で、最もポジティブな効果ができることは何か?

非構造化データの分析方法

次の方法で分析される非構造化データの割合の推定値は?

非構造化データ活用プロジェクトへの資金調達に対する阻害要因

非構造化データを活用するプロジェクトを正当化し、資金を獲得する上で、最大の障害や阻害要因は?

セキュリティとコンプライアンスの課題

非構造化データに関する組織のセキュリティ上の課題を説明する最も適切な記述は?

非構造化データを一元化することで、価値を得る能力が大幅に向上

ツール、アプリケーション、システム内の非構造化データを一元的に管理する場合と、サイロ化した状態での管理では、どの程度の違いがあるか?
ビジネスユニットや部門間全体で生成された非構造化データのすべてのソースを把握、またはカタログ化する能力についての評価は?

以上、レポートのご紹介でした。

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2023/09/11

2024年、DRAMとNANDフラッシュのビット需要予測|13%と16%の成長|TrendForce

After a Low Base Year in 2023, DRAM and NAND Flash Bit Demand Expected to Increase by 13% and 16% Respectively in 2024, Says TrendForce

上記の英文タイトルは、アナリスト企業 TrendForce から2023年8月30日付けで発表された、DRAM と NAND フラッシュ市場動向のプレスリリースです。

このリリースを読んで興味のある個所を独自に編集(抜粋、構成や表記の変更)した概要をお伝えいたします。

元のプレスリリースには、PC、サーバー、エンタープライズ SSD、スマートフォン、UFS と eMMC の分野ごとの分析があります。しかしながら、個人的な興味の関係で、この投稿で取り上げる対象は、PC、サーバー、エンタープライズ SSD の3分野にいたします。

また、原文リリースにある ’DRAM and NAND Flash Supply/Demand Bit Growth, 2020-2024’ の表につきましては、ここではグラフに変換してアップします。推移を把握するのは、グラフ表示の方が容易です。各年の ‘Bit Growth’ は、それぞれの前年を基準にした成長率だと思います。

誤った理解を含んでいる可能性がありますので、内容を正確に把握されたい場合は、原文にアクセスしてください(英語タイトルにリンクを埋め込んであります)。


供給と需要の成長率


↑ 元のプレスリリースに掲示されている表をグラフで示す。横軸の西暦2023および2024に 'F' がついているが、それらの年の Bit Demand は予測値(Forecast)であることを明示したいのでしょう

市場分析と予測

  • 2024年も DRAM と NAND フラッシュの生産を縮小する戦略を継続
  • 特に、NAND フラッシュ部門は財政難なことから縮小が顕著
  • 家庭用電化製品の市場需要は、2024年上半期も不透明
  • 汎用サーバーへの設備投資は、AI サーバーとの競合により減少
2024年の効果的な在庫削減、および需要と供給のバランスを回復ができるかは、サプライヤーの生産抑制能力に大きく依存し、これが効果的に管理されれば、平均メモリ価格が回復する機会が生まれる。

PC 分野

  • DRAM の平均容量の年間成長率は約12.4%と予測
主に2024年に量産開始の Intel Meteor Lake CPU によって推進される。
  • クライアント PC における SSD の成長率は、DRAM ほどではなく、8~10%と推定
クラウドベースのソリューションへのシフトが増加するに従い、大容量のストレージを備えたラップトップ PC の需要は減少している。1TB モデルが入手可能にはなっているが、512GB ストレージのモデルが依然として主流である。

サーバー分野

  • DRAM 平均容量の年間成長率は17.3%と予測
サーバープラットフォームの世代交代、CSP(Cloud Service Provider)の特定の業務で CPUコアと連携した RAM への依存度の高まり、および AI サーバーの計算負荷要件の増加、これらが成長の主要因となる。

エンタープライズ SSD 分野

  • 平均容量の年間成長率は、17.4%と予測
CSP に関してみると、PCIe 5.0 をサポートするプロセッサーの展開は、OEM の在庫レベルが来年初めまでに通常に戻ることが予想され、8TB 製品が増加する可能性が高い。
サーバー製造の企業や組織では、NAND フラッシュの価格急落から 16TB の導入を推進しているが、AI サーバーの貢献は比較的限定的とみられる。
今回のリリースで扱われている指標は、Bit Demand(ビット需要)です。製品の売上高や数量とは単純な比例関係にはない、と考えるのが良いでしょう。市場における容量(ビット数)の需要が前年に比較してどれだけ成長(または後退)するかという分析です。

以上

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2023/09/07

VMware Workstation ゲストOS の音がでない

AlmaLinux9 を VMware Workstation 17 Proに Minimal インストールして、デスクトップ環境、Web ブラウザ、ブラウザの日本語表示、の作業を行ってきました。

VMware Workstation のゲストOS として、RHEL クローンの AlmaLinux や Rocky Linux をインストールすると、音がでない現象が発生します。過去の投稿で、解決を試みました。

しかし、上記はあまり良い方法ではなかったようです。ただし、今回の対策も完全とは言い切れません。参考としてご参照ください。

問題の音がでない現象ですが、Settings(設定)にある Sound の項目をみます。Output Device には、 ‘Analog Output – ES1371/…’ が表示されています。


↑ 横にある[ Test ]をクリック

↑ それぞれをクリックすると、カリカリ(?)のようなノイズが辛うじて聞こえる

全く同じ現象ではないのですが、

No sound on virtual machines - VMware Technology Network VMTN

の最後にある回答を参考にしてみました。

'.vmx' ファイルを編集し、sound.virtualDev パラメータを追加、値を hdaudio とします。つまり、'.vmx' ファイルに次の行を追加します。

sound.virtualDev = "hdaudio"

この後、ゲストOS(AlmaLinux9)を再起動して、Settings(設定)を確認します。


↑ Sound の Output Device が ‘Line Out – HD Audio Controller’ に変わる。[ Test ]をクリックしてテストを行う。少しノイズ(音割れ)が入るが、『Front Right』や『Front Left』の音声が聞こえる

残念ながら不完全ですが、対策の参考として投稿します。


以上

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2023/09/05

Microsoft Edge の日本語表示|AlmaLinux

AlmaLinux9 に Microsoft Edge をインストールしたことを投稿しました。

英語サイトなら問題ないのですが、日本語フォントがインストールされていませんので日本語サイトだと文字化けします。


↑ 日本語テキストの箇所が、□ で表示されている

英語版の AlmaLinux に Microsoft Edge をインストールするとこうなりました。

使用環境の AlmaLinux のロケール情報とタイムゾーンを示しておきます。次のコマンドです。

localectl
timedatectl

各々の表示結果を示します。


↑ 言語は英語(US)、時間帯は日本(Tokyo)

Web ブラウザを使っているときに不便なこともあると思いますので、日本語が表示できるようにします。

コマンドは下記になります。root ユーザー、または sudo で実行してください。

# dnf install langpacks-ja

インストールされるパッケージ内容を記しておきます。


↑ 各種日本語フォントがインストールされる

情報によっては、'glibc-langpack-ja' パッケージも含めてインストールする、

'dnf install glibc-langpack-ja langpacks-ja'

コマンドを紹介しているサイトもあります。しかし、Microsoft Edge の日本語表示は、'langpacks-ja' パッケージのインストールだけでできました。

この後、Microsoft Edge を起動します。


↑ 日本語が表示

参考サイトを示します。

今回はここまでになります。


以上

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